はじめに
近年、企業の現場で存在感を増している「Z世代」。1990年代後半から2010年代前半に生まれた彼らは、生まれたときからインターネットやスマートフォンが身近にある「デジタルネイティブ」です。価値観や働き方への考え方も、これまでの世代とは異なる特徴を持っています。ここでは、Z世代の特徴を5つと、彼らの働き方の価値観について整理します。
特徴1:スマホ・SNSが生活の中心
Z世代は小学生や中学生のころからスマートフォンを使いこなし、SNSを通じて情報収集やコミュニケーションを行ってきました。InstagramやTikTokといったビジュアル中心のSNSに慣れているため、文字情報よりも短い動画や画像に強く反応します。情報処理のスピードは速い一方、冗長な説明や長時間の会議は苦手とされます。
特徴2:多様性と公平性を重視
性別・国籍・価値観などの多様性を受け入れる姿勢が強く、「みんな違っていい」という考えが当たり前。差別や不公平感には敏感で、職場環境にも平等なルールや透明性を求めます。この価値観は採用や評価制度にも影響し、説明責任のある仕組みを好む傾向があります。
特徴3:お金よりやりがい重視
もちろん収入は大切ですが、「高給だけどストレスが大きい仕事」よりも、「やりがいがあって成長できる仕事」を選ぶ人が多いのがZ世代です。会社の理念や社会貢献への共感度も、就職・転職の判断材料になります。
特徴4:社会問題への関心が高い
環境保護やジェンダー平等などの社会課題に敏感で、自分の行動や働き方が社会に与える影響を意識します。SDGsやエシカル消費といったテーマにも関心が高く、企業にもその姿勢を求める傾向があります。
特徴5:個性を活かす働き方を好む
マニュアル通りよりも、自分の得意分野や興味を活かせる仕事にやりがいを感じます。また、副業やフリーランスといった多様な働き方への関心も高く、会社員であっても自己発信やスキルアップを続ける傾向があります。
働き方の価値観
Z世代の働き方のキーワードは「自由」「成長」「意味」。
- 自由:リモートワークや柔軟な勤務時間など、自分のライフスタイルに合わせた働き方を重視。
- 成長:スキルアップやキャリアの選択肢を広げる経験を求める。
- 意味:自分の仕事が社会やチームにどんな価値を生んでいるかを知りたい。
このため、管理職や指導者は「何のためにやるのか」を説明し、成長の機会を提示することが求められます。
実際の職場での事例
あるIT企業では、入社1年目のZ世代社員が、プロジェクトの進め方に疑問を持ちながらも「上司が忙しそうだから…」と質問を控えていました。結果として誤解が積み重なり、成果物に大きな修正が必要になったのです。このケースで上司は「もっと早く相談してくれれば」と感じた一方、社員は「意見を言える雰囲気じゃなかった」と振り返りました。
Z世代は指示待ちではなく、対話型のコミュニケーションを望みます。忙しさを理由に距離を置くと、彼らは萎縮しやすくなります。
実践のヒント
- 日常的な声かけ:「何か困っていることはある?」と短くても定期的に聞く
- 理由を伝える:業務の背景や意図を説明し、納得感を持たせる
- 小さな裁量権:部分的に任せて成功体験を積ませる
- フィードバックの即時性:良かった点はその場で伝える
こうした工夫はコストがかからず、Z世代のモチベーション維持に直結します。
Z世代は「教えれば伸びる」よりも「関われば伸びる」世代です。指導者が歩み寄り、価値観や背景を理解しながら接することで、彼らは本来の力を存分に発揮します。変化の激しい時代において、Z世代との協働は企業の成長力を高める大きな鍵となるでしょう。
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