「うちの若手はなかなか本音を言ってくれない」と悩む上司は多いでしょう。特にZ世代は、指示や命令だけでは動きません。彼らは「心理的安全性」を重視し、話しやすい雰囲気の上司かどうかを敏感に見ています。つまり、話しやすさを作れるかどうかが、信頼関係や定着率に直結するのです。では、Z世代が求める「話しやすさ」とは具体的にどのようなものなのでしょうか。
Z世代が求める「話しやすさ」の特徴1:否定から入らない姿勢
Z世代は「まず否定される」と感じた瞬間に口を閉ざします。小さな意見やアイデアでも「それは違う」「経験不足だから無理」と切り捨てられると、次から発言しなくなるのです。
工夫の例
- まずは「その視点は面白いね」と受け止める
- 採用できないときは「今回はAという理由で難しいけれど、次回は活かせそうだね」と説明する
- アイデアをメモに残し「別の場面で検討しよう」と伝える
このように、意見を“拾う”姿勢があると若手は安心します。
Z世代が求める「話しやすさ」の特徴2:雑談や日常会話を歓迎する
Z世代は上下関係よりもフラットな人間関係を好みます。業務の話しかできない上司より、趣味や日常の話題もできる上司を「話しやすい」と感じます。雑談は単なるムダ話ではなく、信頼関係を築く潤滑油なのです。
工夫の例
- 出社時に「昨日テレビで面白い番組やってたね」「最近ハマってる音楽ある?」など、一言話しかける
- 在宅勤務中もチャットで軽く雑談を交わす
- 趣味やプライベートに関心を示す(ただし踏み込みすぎない)
Z世代が求める「話しやすさ」の特徴3:チャットやオンラインでの気軽な相談窓口
Z世代の若手社員は「上司が忙しそうだから声をかけづらい」と遠慮してしまうことが多く、その結果、質問を抱え込んでミスや手戻りにつながることがあります。そんなときに役立つのが、チャットやオンラインの相談窓口です。対面で切り出すよりも気軽に質問できるため、心理的なハードルが下がります。
工夫の例
- SlackやTeamsに「質問専用チャンネル」を作る
- 「細かいことでも投げていいよ」と事前に伝える
- 返信は短くてもリアクションを返すことで安心感を与える
Z世代が求める「話しやすさ」の特徴4:評価と相談を分ける
若手は「評価の場」では本音を言いにくい傾向があります。人事評価や査定面談と、日常の相談を混同すると、ネガティブな内容は出にくくなります。
工夫の例
- 1on1では「相談」と「評価」を明確に切り分ける
- 評価は期末にまとめて行い、普段は雑談ベースで悩みを聞く
- 「今日は評価じゃないから安心して話してね」と伝える
Z世代が求める「話しやすさ」の特徴5:聞き役に回る姿勢
上司が主導で話し続ける状況が続くと、若手は発言をためらうようになりがちです。話しやすさとは「話を聞いてもらえる」という体験の積み重ねです。
工夫の例
- 話をさえぎらず最後まで聞く
- 相槌やうなずきで「聞いているよ」と伝える
- 「なるほど、じゃあ君はどうしたい?」と質問で返す
事例:話しやすさを意識したOJT
あるメーカーでは、新入社員が質問しづらい雰囲気が課題でした。そこでOJT担当者が「1日1回は必ず雑談する」「質問は必ず歓迎する」とルール化。結果、若手からの質問数が2倍に増え、ミスの削減と業務スピードの向上につながりました。小さな工夫でも効果は大きいのです。
まとめ
Z世代が求める「話しやすさ」とは、単にフレンドリーであることではありません。
- 否定から入らない
- 雑談を交える
- オンラインでも窓口を開く
- 評価と相談を分ける
- 聞き役に回る
これらを実践することで、若手は安心して発言できるようになります。結果として、職場に活気が生まれ、離職率の低下や成果向上につながります。上司のちょっとした態度や習慣が、Z世代のモチベーションを大きく左右するのです。
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